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マンハッタンのミッドタウンからダウンタウンに至るまで、ニューヨーク中のオフィス街で、昼時に長蛇の行列を作っているのが、レストラン『Dig inn(ディグイン)』。

メインとサイドディッシュを選ぶシンプルなBento Box形式のサービスでありながら、お昼のピークの時には、45分待ちも当たり前という人気ぶりです。

Dig innの人気の秘密

2011年にボストンでオープンしたDIg innは、地元の農場から直接、季節の食材を仕入れる『farm to table』をリーズナブルな価格で提供することで人気となり、今ではニューヨークに10店舗以上構える急成長を遂げました。

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肉や魚など、日替わりの3種のメイン(プロテイン)から一品、玄米、キヌア、グリーンサラダらから一品、そして複数の野菜のサイドデュッシュから2品を選ぶシステムです。


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特に支持されているのが、野菜のメニューの新鮮さと豊富さ。鉄鍋で煮込まれた温菜から、色鮮やかなサラダまで、10種類ほどの野菜メニューは、どれも美味しそうで、どれにするか迷ってしまいます。

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これで価格は10ドル。日本だと、1000円で食べられる美味しいランチは事欠きませんが、ここニューヨークでは、デリのなんの変哲のないサラダでさえ変わらない値段ですので、クオリティを考えると、リーズナブルに感じます。

私の友人の中には、待ち時間を避けるために、午前中のオープン時間にあらかじめ買っておくという人もいるほど。

アメリカの『farm to table』ブーム

アメリカでは、1993年に創業されたメキシカンチェーンレストランのChipotle(チポーレ)が、『ヘルシー路線のファーストフード』というカテゴリーを作り、アメリカ全土に展開し人気を集めました。

その後、2007年に、ワシントンの大学の同級生らによってスタートしたサラダチェーン『Sweet Green』は、リーズナブルで手軽な形態で『farm to table』のコンセプトを取り入れて人気となり、投資家からの資金を集めて、ニューヨークやカリフォルニアら全米で店舗を拡大しています。

『farm to table』は、その名の通り、レストランが農場と直接契約するもので、地元で採れた旬のものを食べるのが一番の贅沢である、という今のニューヨークの食トレンドを代表するコンセプトです。


そんな中、現在急激に拡大するDig innは、近年アメリカでも耳にする機会が増えた『Bento』方式を取り入れた『farm to table』という新しいスタイル。

「野菜をたくさん食べたいけれど、サラダでは物足りない。」

そんなニューヨーカーの希望を叶えた、ありそうでなかったチェーン店です。



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