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Juicero

ニューヨークのジュース事情

今はなき、コールドプレスジュースの先駆けであるOrganic Avenueが、2006年にニューヨークのローワーイーストサイドに初の店舗をオープンしてから10年。

数年前から、ジュースビジネスにプライベートエクイティから大量の資金が流入して、単なるヘルストレンドから、ウォールストリートを巻き込んだ一大ビジネスに成長しました。

それでも、ニューヨークの高いレントや廃棄率の高さは経営を圧迫し、急激な拡大を測る各店舗も勝ち負けがはっきりしてきました。


残念ながら負け組の筆頭が、2015年に破産の申し立てをしたOrganic  Avenueだったわけですが、最近Organic Avenueの共同経営者だった人物が新たに立ち上げたジュースビジネスに注目が集まっています、

Doug Evans(ドグ・エバンズ)氏は、Denise Mari(デニス・マリ)氏と出会って、自宅でコールドプレスやローフードの製造販売を開始。自身も厳格なヴィーガン&ジュースラバーだそうで、Organic Avenueを売却後は西海岸に移り、新たなジュースビジネスを立ち上げていました。

画期的なジューサー『Juicero』とは

数年の研究開発を経て、市場にお目見えしたのは、700ドル(約8万円)のジューサー『Juicero』。

まるで”Appleの製品のよう”と評される、シンプルながらも洗練されたデザインのジューサーは、これまでのジューサーの固定観念を覆す画期的な製品だと言います。

まず、このジューサーは、同社が供給する、カットした野菜果物が詰められて袋詰にされた”ジュースの元”専用ジューサー。

全て袋内で処理されるため、ジューサーを洗わなくて良い、という点が一番のアドバンテージのようです。

さらに性能は、ジュース店が使用するコールドプレスの技術にひけをとらないそうで、自宅で面倒な手間なしで、本格的なコールドプレスジュースが楽しめる、というのが 売り。

一方で、ディスアドアンテージは、その価格。

ジューサー自体を700ドルで購入することに加えて、袋ずめされたカット野菜を購入する必要があるのですが、約240ml分のジュースの原料の価格は4ドルから10ドル。

通常のコールドプレスジュースは500mlで10ドル前後ですので、それと比較しても割高に感じます。

確かに、私自身、自宅でのジューシングをやめたのは、後片付けが面倒だったという理由も大きいのですが、それにしても、近くのジュースバーでなく、あえてこのジューサーと袋詰の製品を使用するメリットが感じられない、というのが正直なところです。

しかし、彼は、これまでシリコンバレーの投資家たちから100ミリオン以上集めたのだそうです。

おそらく、シリコンバレーの財布がゆるかった数年前だったから可能だったのだと思いますが、それにしてもこのアイデアでそれだけの資金が集まったというのはびっくりです。

そもそも、Evans氏はかなりのジュースラバーのようで、自身のこだわりを形にした商品なんでしょうね。それが、もはや成熟したジュース市場でどのように受け入れられるのか。

現在はカリフォルニア限定のサービスだそうですが、100ミリオンの投資のリターンが得られる日がくるのか、興味深いところでもあります。

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